
アルミ複合板「アルポリック/fr RF 01(鏡面)」とステンレス複合板「メタカラーSKW (#800 鏡面)」の販売を開始しました。
どちらも鏡面の複合板のため、鏡のように使用することができます。
一般的なガラスのミラーと比べて、
- 写りはどうなのか?
- 傷のつきやすさは?
- 耐衝撃性は?
などを実際に比較してみました。
「ガラス製の鏡は割れるのが怖い」「軽い鏡が欲しい!」と思われている方は、ぜひ当記事をご覧ください。
シーン別のおすすめもまとめてみました。
比較した3種類のミラーを紹介
1. 一般的なガラス製の鏡 クリアミラー(厚み5mm 糸面磨き仕上げ)

透明ガラスを銀引きにより加工したガラス製の鏡は、「クリアミラー」。
一般的な姿見として使用されているミラーのほとんどはクリアミラーです。
メーカーは、国内のNSGインテリア社製スタンダードミラー(厚み5mm)を使用しています。
| クリアミラー | |
|---|---|
| 厚み | 5mm |
| 最大寸法 | 1829mm × 2540mm |
2. アルミ複合板 「アルポリック/fr RF 01(鏡面)」

アルポリック/fr RF 01はアルポリックの表面にアルマイト処理を施し、鏡面仕上げにしております。
また芯材に防火性の高いfr芯材を使用し、不燃認定を取得。厚みは、3mmです。
ガラス鏡とは異なり、割れない鏡面材で、切断・切り欠きなどの加工が簡単です。
| アルポリック/fr RF 01(鏡面) | |
|---|---|
| 厚み | 3mm |
| 最大寸法 | 1220mm × 2440mm |
3. ステンレス複合板 「メタカラーSKW (#800 鏡面)」

ステンレス複合板「メタカラー SKW(#800 鏡面)」は、ステンレス箔と樹脂の複合材金属板です。
機能性・施工性の高さで人気のSKWが準不燃材料として国土交通大臣認定(認定番号No.QM-0644)を取得。
これまで施工できなかったビルの壁面や天井にも施工が可能になりました。厚みは2mmです。
水廻り・軒下・屋外で使用できますが、屋外の場合は小口の処理が必要です。
| メタカラーSKW (#800 鏡面) | |
|---|---|
| 厚み | 2mm |
| 最大寸法 | 914mm × 1829mm |
※ すべて姿見サイズ(450mm×1500mm)で検証しています。
【結論】どのミラーをどのシーンで選ぶべき?
総合的にはガラスミラーが使いやすいですが、用途によって最適なものは異なります。
- 割れない安全な鏡や軽い鏡が欲しい → アルポリックまたはメタカラー
- 軽量で大きなサイズが必要 → アルポリック
- 映像の美しさと軽さ重視 → メタカラー
となります。ぜひ上記を基準にしてください。
実際に比較してみましたので、違いをご確認くださいませ。
比較① 映りについて

普段からミラーに見慣れているガラス屋目線で、しっかり比較検証します。
画像で見ただけでも、写った色合いや鏡面部分の色が違うことがわかりますね!
アルポリックとガラスミラー比較

アルミ複合板の「アルポリック鏡面」とガラスミラーの比較。
画像の通り、アリポリックはうっすらと白いモヤを感じる移りでした。
ガラスミラーと比べると、アルポリックの映りはぼんやりしており、ガラスミラーのようにくっきりは見えないですね。
メタカラーとガラスミラー比較

メタカラー#800鏡面は、ガラスミラーと同じくらいくっきりはっきり映ります。
ガラスミラーと比べると少し映りのゆらぎを感じました。姿見として充分な映りですね!
メタカラーとアルポリックの比較

画像の通り、メタカラー#800鏡面はくっきり映り、アルポリックはうす白くモヤっとしているのがお分かりいただけますでしょうか。
光の周りが特に比較しやすいかと思われます。
メタカラーは少し色が暗めですが、ガラスミラーに近い映りだと感じました。
色味の表現はどうか?

床のグレーの色を忠実に再現しているのは、どのミラーでしょうか。
アルポリックは床と同じ色。メタカラーは床より少し暗い。ガラスミラーはグリーン寄りの色。
画像の通り、アルポリックが一番色の表現が優秀でした。(白っぽさは、やはり気になりますが…)
下記に、各ミラーの映り方についてまとめました。
ガラスミラー
- 最もクリアで鮮明な映像
- 色の再現性も比較的良好 ※高透過のガラスミラーだと色の再現も◎
メタカラー(ステンレス)
- ガラスに近いクリアさ
- アルポリックよりモヤが少ない
- 色がやや暗く見える
アルポリック(アルミ)
- 若干白っぽくモヤがかかって見える
- 表面に微妙なゆらぎがある
- 色は忠実に再現
姿見としての実用性はすべて問題ありませんが、映像の美しさを求めるなら ガラス→メタカラー→アルポリックの順です。
比較② 最大寸法と重量について
| 種類 | 最大寸法 | 重量(平米あたり) |
|---|---|---|
| ガラスミラー | 1829mm × 2540mm | 12.5kg |
| アルポリック | 1220mm × 2440mm | 6kg |
| メタカラー | 914mm × 1829mm | 4kg |
大面積を1枚で仕上げたい場合は、最大寸法が大きいガラスミラーが最適です。重量面ではメタカラーが最軽量で扱いやすさ抜群です。
天井に設置したいけれど、「もし地震などで落下したらどうしよう…」と思われる場合は、軽量な金属ミラーがおすすめですね。
比較③ たわみ具合について
アルポリック(3mm)

- 中程度のたわみ
- ある程度の剛性はある
画像の通り、少したわみが見られました。
メタカラー(2mm)

- 最も薄いためたわみやすい
- 小さいサイズなら問題なし
2mmだからなのか、画像でもたわんでいますね!
ガラスミラー(5mm)

- ほとんどたわまない
- 自重でも安定している
他のミラーと比べるとたわみが少ないですね。厚みの違いもあるかもしれません。
大判サイズで使用する場合は、たわみにくさも考慮する必要があります。
比較④ メンテナンス性について

鏡に指紋をつけて、当社オリジナルのガラスクリーナー(中性洗剤)を使用し、マイクロファイバーで拭いてみました。
どのミラーも問題なく拭き取れました。
ガラスクリーナーによる変色も見られませんでした。

金属素材のアルポリックとメタカラーは強酸性の洗浄液や有機溶剤が付着すると変色や変質を起こす可能性があるため、お気をつけください。
中性洗剤の使用が推奨されています!
ガラスミラーは薬剤耐性が強いので使用できる薬剤は多いですが、腐食を防ぐため裏側にはあまり付着しないようにしましょう。
3種類とも日常的な掃除に問題はありません
- 指紋や汚れは普通につく
- 布やクリーナーで問題なく拭き取れる
- 特別なメンテナンスは不要
ということがわかりました。
比較⑤ キズの付きにくさ

木材でこすった場合


- ガラス:ほぼキズがつかない
- メタカラー:キズが入る
- アルポリック:キズが入りやすい(メタカラーより濃い)
カッターナイフで傷つけた場合



- ガラス:うっすらとしたキズ程度
- メタカラー:キズが入る
- アルポリック:深いキズが入る
硬いものでこすられる可能性がある場所では、ガラスミラーが最も耐久性が高いです。
比較⑥ 衝撃への耐久性について

傘の先で強く叩いた場合



- ガラス:割れもへこみもなし
- メタカラー:叩いた跡が残る
- アルポリック:叩いた跡が残る(メタカラーよりは強い)

鉄球を落下させた場合



- ガラス:割れる(ただし飛散防止フィルムで安全性向上可能)
- メタカラー:へこむが割れない、衝撃で歪む
- アルポリック:へこむが割れない、裏面まで歪みが伝わる

割れない安全性を重視するなら、アルポリックまたはメタカラーが優れています。
設置可能な場所
天井への貼り付け
- ガラスミラー、アルポリック、メタカラーすべて設置可能(準不燃以上の素材)
- ただし落下を考慮すると、軽量なアルポリックやメタカラーがおすすめ
浴室
- アルポリック:使用不可
- メタカラー:小口を隠せば使用可能(劣化が早まる可能性あり)
- ガラスミラー:小口または裏面に防湿加工で使用可能
コスト面でもガラスがおすすめ
外装(軒下)
- メタカラー:軒下であれば使用可能(常に水のかかる場所でなければOK)
- ガラスミラー・アルポリック:内装専用
納期とコスト
納期
- ガラスミラー:1〜3日(当社常時在庫あり、特殊加工なしの場合)
- アルポリック・メタカラー:最短1週間程度(メーカーカット対応)
コスト
現状ではガラスミラーが最もお手頃です。
金属ミラーの比較では、アルポリックの方がメタカラーより安価ですが、サイズによって変動します。
詳細はお問い合わせください。
まとめ:選び方のポイント
| 重視するポイント | おすすめのミラー |
|---|---|
| 映像の美しさ | ガラス > メタカラー > アルポリック |
| 軽さ | メタカラー > アルポリック > ガラス |
| 割れない安全性 | メタカラー・アルポリック |
| キズの付きにくさ | ガラス > メタカラー > アルポリック |
| 大判サイズ | ガラス(1829×2540mm) |
| コスト(安価) | ガラス > アルポリック > メタカラー |
| 浴室使用 | ガラス(防湿加工必須) |
| 天井設置 | メタカラー・アルポリック(軽量) |
総合的な使い勝手ではガラスミラーが優れていますが、安全性や軽量性、設置場所の特性によって金属ミラーが最適な選択となるケースも多くあります。
ご検討中の方は、設置場所の環境・安全性・予算・求める映像品質を総合的に判断して選択されることをおすすめします。
どれを選べばいいのかわからない!などお悩みがございましたら、ぜひコダマガラスへお問い合わせくださいませ。
Text by コダマガラス編集部
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