鏡の取り付け金具の選び方アイキャッチ画像

鏡は、厚み3mmのミラーマットと変成シリコンでの貼り付けが標準施工です。

大きなサイズの鏡でも金具なしで接着できますが、用途によって金具を使用するシーンもあります。

鏡用の取り付け金具は、ハンガー金具、片長チャンネル、ミラーエッジ、コーナーエッジ

どのようなときにどの金具を使用するのか?疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。

こちらの記事では、どの金具がどのシーンに最適なのかを解説します。

ミラー用の金具の特徴と用途を解説

ミラー用の金具一覧と特徴

ハンガー金具

ハンガー金具の画像

ハンガー金具は、ステンレス製の止め金具です。ツメ金具や2つ折り鏡止めとも呼ばれることもあります。

鏡1枚に対して4つ使用。上部に2ヶ所、下部に2ヶ所の合計4つを取り付けます。

厚みは5mmのミラー用で、ハンガー金具の耐荷重は5kgです。

ハンガー金具は、小さいサイズのミラーに最適

手洗い場や浴室などのサイズが小さい鏡の受け金具として、ハンガー金具は使用されます。

厚み5mmの鏡は、1㎡あたり12.5kgです。

計算上では、0.4㎡までのサイズであればハンガー金具で取り付けられます。

ミラーマットと変成シリコンで接着すれば、もう少し大きなサイズの鏡でも設置できますよ。

片長チャンネル

片長チャンネルの画像

ひらがなの「し」のような形状の金具で、大きいサイズの鏡を取り付ける際に受け金具として使用されます。

片長チャンネルは上下に取り付けることが多いですが、四方に取り付けることも可能!

取り付けた箇所を保護できるほか、鏡の端(小口)の保護にもおすすめの安全な金具です。

片長チャンネルは大きいサイズのミラーを取り付けるのに最適な金具

連装ミラーの画像

スポーツジムやダンススタジオなど、壁一面に大きな鏡を並べて貼り付ける場合(連装ミラー)にも採用されます。

映像調整を行う関係で、ミラーマットは捨て貼りするか、使用せずに変成シリコンのみで接着します。

ミラー小口が隠れるため、幅広面磨きには不向き

片長チャンネルとミラーエッジの比較

片長チャンネルは、小口部分が数mm隠れます。そのため幅広面磨きをした鏡に使用したい場合には不向きです。

ミラーエッジは小口が隠れないため、幅広面磨きをした際にも最適です。

片長チャンネルは素材や色のバリエーションあり

片長チャンネルのカラーバリエーション

片長チャンネルは、4種類あります。

  • アルミ製の「シルバー」、「ブロンズ」
  • ステンレス製「ヘアーライン」、「鏡面」

ステンレスのヘアーラインは水回りでの使用が可能です。また、浴室に横長に設置する場合にも使用します。

厚み5mmの鏡用、厚み6mmの鏡用の2種類があり。

片長チャンネルを使用する場合も、ミラーマットと変成シリコンを使って壁面に取り付けます。

ミラーエッジは鏡の小口を保護する金具

ミラーエッジの画像

ミラーエッジは、L字の形をした金具です。

小口を保護する部材として四方に取り付けます。

ミラーエッジ(ゴールド)で設置した洗面鏡
ゴールドカラーのミラーエッジを使用した洗面

細い枠付きの鏡のようなスタイリッシュな印象に仕上がります。

ミラーエッジの取り付け方

ミラーエッジを壁面にビス止めします。

その内側の壁にミラーマットと変成シリコンで鏡を貼り付けて設置します。

鏡を受ける金具というよりも、ミラーの端を保護する保護材に近いです。

金具を何もつけずに設置した鏡と比較して安全性が高くなり、スタイリッシュな枠付きミラーのような印象になります。

枠のサイズは、正面から見て3mm幅のものを使用することが多いです。

ミラーエッジのバリエーションについて

ミラーエッジのカラーバリエーション

以前は、真鍮素材のクロームとゴールドがありましたが、2025年11月現在はどのカラーもステンレス素材のみになりました。

お店の壁面やフィッティングルームでよく使用され、タイル等との見切り材として使用することもあります。

洗面所や脱衣所で使用することもできますが、水がかかるような場所での使用には適さない金具です。

ミラーエッジは小口を覆わない保護材

片長チャンネルとミラーエッジの比較

ミラーエッジを取り付けても小口を覆う状態にはならないため、小口を加工した部分が隠れない点が特徴です。

幅広面磨きにも使用可能です。

出隅部分にミラーエッジを使用した例

出隅にミラーを貼る際の保護材として使用すると、コーナーエッジとは違った見え方になります。

コーナーエッジは出隅にミラーを取り付けるときに使用

コーナーエッジの画像

壁や柱の出隅にミラーを取り付ける場合に使用します。

ミラーエッジでも代用可能。

コーナーエッジを使用したミラーの取り付け方

出隅の両方部分に鏡を貼る場合は、かちまけ(接合部においてどちらかの部材を優先して通すこと)で施工します。

ただし、往来が多く物がぶつかる可能性がある場合は、このミラーエッジを小口保護材として使用します。

出隅にコーナエッジを使用した例

設置する際は、出隅の角にコーナーエッジを取り付けてから壁面にミラーを貼り付けます。

用途別まとめ

ミラー用の金具一覧と特徴

壁面に貼る鏡の厚みは、標準で5mmです。
そのため、取り付け金具も鏡の厚みを5mmとして作られたものが多いです。

厚み3mmのミラーマットを使用して貼り付けることが標準施工となりますので、金具の受け部分は「鏡の厚み5mm」と「ミラーマットの厚み3mm」を合計した8mmで納まるように設計されています。

金具を使用しなくても鏡の取り付けは可能ですが、
用途や使用場所に応じて金具を使用することで、より安全に鏡をご使用いただけます。

  • ハンガー金具 … 小さいサイズの鏡
  • 片長チャンネル … 大きいサイズの鏡や連装ミラー
  • ミラーエッジ … 鏡の小口保護
  • コーナーエッジ … 出隅の小口保護

どの金具を使用したらいいか迷った際は、ぜひ参考にしてくださいね!

Text by コダマガラス編集部

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